CakePHP コアチームは CakePHP 2.7.0 のリリース候補版が入手可能になったことをお知らせいたします。2.7.0 は 2 系の API 互換の次期リリースとなります。
2.7.0は、既存の2.5系や2.6系のシステムを置き換えるものです。2.7では後述する新機能が利用可能になります。
非推奨
- StringクラスはCakeTextクラスに改名された。PHP7以降のHHVM互換との突合を回避するため。互換性の問題から、Stringクラスは引き続き提供される
- Validation::notEmpty() は Validation::notBlank() に改名された。PHPの関数 notEmpty() との混乱を避けるためと、0を有効な入力として受け入れるため
- SessionComponent::setFlash() は非推奨になった。代わりに FlashComponent を使用できる
- SessionHelper::flash() は非推奨になった。代わりに FlashHelper を使用できる
3.0からバックポートされた機能
- 名前を共有しているプラグインシェルではプラグインのプリフィックスを指定せずに呼び出せるようになった。例えば、Console/cake MyPlugin.my_plugin は Console/cake my_plugin で呼び出せる
- Configureクラスの読み込みと削除を1ステップで実行するために Configure::consume() の追加
- セッションの読み込みと削除を1ステップで実行するために CakeSession::consume() の追加
- TreeBehavior で、レベルの設定ができるようになった。ツリーノードの深さ(depth)を保持するフィールドを指定して使用できる
- ノードの深さを取得するための新しいメソッド TreeBehavior::getLevel() の追加
- セッションの読み込みと削除を1ステップで実行するために SessionComponent::consume() の追加
- セッションの読み込みと削除を1ステップで実行するために SessionHelper::consume() の追加
その他の改善点
- SQL データソースで、NULL可ではないフィールドを含むレコードの更新・追加時に”(カラ文字)とNULLを”(カラ文字)にキャストするようになった
- CakeSession::clear() に引数 $renew を追加。セッションの更新や強制的に新しいIDを付与する場合に使用する。デフォルトはtrue
- CakeEmail はコンフィグレーションを明示的に指定しない場合に‘default’の設定群を使用するようになった。たとえば、 $email = new CakeEmail(); の記述では ‘default’の設定群を使用する
- ControllerTestCase::testAction() で、URLを配列で受け取れるようになった
3−4週以内に重大な問題が発生しなければ、2.7.0の安定版がリリースされる予定です。
いつもながら、このリリースの実現のための、バグレポートやドキュメント編集、プルリクエストなどによるご協力を感謝しています。
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