by markstory
CakePHPコアチームはCakePHP 2.5.5 と 2.6.0 ベータが入手可能になったことをお知らせいたします。
CakePHPコアチームはCakePHP 2.5.5 と 2.6.0 ベータが入手可能になったことをお知らせいたします。2.5.5は2.5系のバグフィックスリリースになります。2.6.0ベータは今後の2.6.0のリリースにむけたベータ版です。2.5.5の変更点の概要は以下のとおりです:
- コンソールアプリケーションは、TTYがない場合は色を出力しない
- SKIPフラグ使用時に、Folder::copy() でファイルは上書きされない
- Hash::insert() と Hash::get() は 0番目の要素を最初のパス要素として扱うようになった
- APIドキュメントの改善
- Hash::remove() が誤ってデータを除去してしまう件を修正
- UUIDの列はpostgresでも正しく反映されるようになった
- CakeEmail::reset() によりEメールパターンもリセットされるようになった
- Hash::expand() と Hash::merge() がより速くなった
2.6の新機能
他の2系のリリース同様、2.6.0もCakePHP2系の過去のバージョンとの後方互換性を保っており、数々の機能追加や機能改善が施されています。2.6.0の変更点の概要は以下のとおりです:
- Debugger::trace() のラッパー関数として stackTrace() が追加された。debug() が行なうような、直接エコーする関数ですが、デバッグレベルがオンの場合のみ作動
- ConsoleOptionParser::removeSubcommand() が追加された。
- プログレスバーの生成を許可したり、画面に出力済みの置換文字列が多くの行にわたることを避けるため、Shell::overwrite() が追加された。
- AclBehavior 使用時に、モデルの parentNode() メソッドは最初の引数としてタイプ (Aro, Aco) を取るようになった。$model->parentNode($type)
- MySQLを使用したスキーマのマイグレーションは列の追加時に「after」キーをサポートするようになった。このキーはどの列のうしろに新しい列を追加するかを指定できる。
- Model::save() は atomic オプションを 3.0 から逆移行した
- CakeRequest::param() は、data() のように :ref: ハッシュパス構文を読み込めるようになった
- CakeRequest:setInput() が追加された
- HttpSocket::head() が追加された
- リクエスト生成時に、使用する特定のプロトコルをプロトコルオプションを上書きして使用できるようになった
- CakeTime::timeAgoInWords() は strftime() 互換の日付書式をサポートするようになった。ローカライズされた日時書式を簡単に作成できるようになった
- CakeTime::timeAgoInWords() は relativeStringFuture オプションをサポートするようになった。このオプションは相対日時書式の出力で printf 互換の文字列である
- Hash::get() は、渡されたパスが無効の場合に例外を送出するようになった
- Hash::nest() は、ネストした操作の結果データ無しになる場合に例外を送出するようになった
- HtmlHelper::css() に once オプションが追加された。HtmlHelper::script() と同じように動作する。後方互換性のため、初期値はfalse。
- 対応するデータベースのフィールドが varchar型のとき、maxlength 要素は textarea にも適用されるようになった
- 新しい i18n 関数が追加された。新しい関数では、文脈によってメッセージ文字列が曖昧になって混乱することを避けられる。たとえば、英語の「read」は文脈に応じて様々な意味に使われる。新しい __x , __xn , __dx , __dxn , __dxc , __dxcn , __xc 関数は新機能へのアクセスを提供している。
モデルクラスの長年の問題が解決されました。APIの変更を伴うので、フラグにより元の挙動に戻せるようにしてあります。
- Model::afterFind() は afterFind() 用の一貫した書式を常に使用するようになった。$primary が false の場合、結果は常に$data[0][‘ModelName’] で取得できる。useConsistentAfterFind プロパティを false にして元の挙動に戻すことができる
新機能に加えて、幾つかの機能は非推奨になり、CakePHP 3.0.0で削除される予定です。
- Validation::between は非推奨になりました。代わりに Validation::lengthBetween を使用できます
- Validation::ssn は非推奨になりました。このソリューションは独立あるいはプラグインのかたちで提供されます。
- HtmlHelper::link() の引数 $confirmMessage は非推奨になりました。代わりに $options で confirm キーを使用してメッセージを使用できます
- FormHelper::postLink() の引数 $confirmMessage は非推奨になりました。代わりに $options で confirm キーを使用してメッセージを使用できます
ベータリリースで大きな問題がなければ、1ヶ月以内にリリース候補版、そのすぐ後に安定版をリリースする予定です。
このフレームワークにアイデアやコード、ドキュメント、フィードバックを与えてくれる皆さんに改めて感謝します。